<マルコム C ルベリエ長官の場合>
つまり私を懐柔しようと言うことかね?
いやいや、言い訳は結構。教皇の利益にさしつかえなく、また教団の規律に問題が生じなければ、そのようなたわいもな催しに私がとやかく述べる筋合いではない。
それに(ゴホン)私の趣味嗜好については教団でも周知されていることだ。その件に興味が在ることは否定しない。
その上で正直な答えを述べれば…時間的にも感情的にも作成は不可能な話ではない、ということになるだろうな。
よかろう、前向きに検討することにしようじゃないか。キミの策にまんまと乗ってあげるよ。
むろんキミもくるのだろうね。となれば、ゲートの使用はやむを得まいな。職権乱用?フ。かどうかは私が決めることだ。私としてはそのほうが有意義だとおもうがね。キミだってその方がいいんじゃないか?それとも100年ぶりにドレスを着て自分の足でパーティに赴くというなら、むろん私はいっこうにかまわんのだがね、ヘブラスカ。
…フン、その微笑みを見るのは久しぶりな気がするよ。
まあ期待していてくれ。最高に美しくて美味な作品をお目にかけるとしよう。


<リーバーウエンハムの場合>
おれ?
特別なことは考えていないけど。
そうだなあ、美味い酒でも見繕ってみるかな。
あはは、そんなに悩むことは無いだろうジョニー。
大げさに考えることはないさ。
んん〜例えば、お前は奴とチェスをするだろう?
そういうのはどうだろう。小さくて持ち運びが出来てシンプルな奴をさ。
本だっていいし。ハンカチだっていいし。
お前があいつにあげたいものでいいんじゃないか?
大丈夫だって。
特別な日だけど。
特別な物をやる必要はないさ。
心がこもっていれば大げさじゃなくて、いいんだ。
ほんの少しだけ、相手が喜んでくれればそれでいいんだよ
だって、あいつは友達なんだから。


<神田ユウの場合>
じっとしてる。ああ。
出て行ったりしないし、怖い顔もしない。
無視も、しない。
だいたいいつもしてねえ。
とにかく、夕飯が食えりゃ、俺は…
誰の話かわかってるのかって?
知るか。
あああ、もおわかった返せって。
つか、わかってる。
ヒョロ長くて、モヤシの後ろにもじもじしてる奴だろ?
普段はへらへらしてるくせにすぐに泣く奴だろ?
いつも訓練で、最後まで食いついてくるあいつだろ?
つきあってやるさ(そのぐらいならな)
チ…わかってるって。くどいぞお前
ジジ、テメエいいから、そのお盆返せ。蕎麦が伸びる。


<ミランダ ロットーの場合>
花とかお好きなんじゃないかしら。
植物を育てること自体も好きみたいだし。会場をコーディネートなさるならお花の飾りとかそういうのがよろしいんじゃないかと思います。
いえ、あの、わたしもそれほど良くわかってる訳ではないのですけれど。船の上でそんなお話をされていたような気がします。何でも珍しい種類の花を育てていたとかで…蘭の花だったか。それとも食虫植物だったか。違っているような気もするんですけど間違えていたらすみません。
そういえば一年以上もご一緒しているのに、ほとんど何も存じ上げていないのだわ。私ったら、なんて薄情なの、いつも優しくしていただくし助けていただいてばかりだというのに。もっと積極的にお話をするべきですよね。でもあの方も、普段は控えめで静かな方なのでなかなかお話をするチャンスがなくて、だから今回も何を贈ればいいのか全然わからないし。
そうよね、それがいけないんだわ。今度お茶にお誘いしてみよう。
あ?す、すみません、こちらの話です。つい考え込んじゃって。…そうですよね。花が嫌いな方はいないと思います。部屋中たくさんきれいに飾ったらきっと喜ばれると思いますわ。
…そうだわ。私も植物を贈ることにします。小さいけど寒くても、強くてきれいな花を咲かせてくれるような。そんな花ー。そうだ、サフランの球根なんかいいかも。春になる頃に、いい薫りで紫のきれいな花が咲くわ。
ありがとうございます、いい案を思いつきましたわ。ティエドール元帥。


<ハワード リンクの場合>
ふむ…それでしたら話は別です、コムイ室長。
すでに許可のおりている事柄に私がとやかく言う筋合いではありませんし、任務以外のことに首を突っ込むつもりはない。自由行動の間はアレンウォーカーの好きにすればよろしかろう。むろん何か問題を起こすようなら監視を強めますが。
それはそれとして、…あの。
本当ですか?長官が私に助手を?確かにそうおっしゃったのですか?
信じられない。あの方の作品作りをお手伝いすることが出来るとは。
…コムイ室長の御推挙で?あ、その、それは本当に…ありがとう(赤面)全力を尽くします!
それにしても、長官が私ごときの手を必要とするほどとは…かなり大掛かりの作品をお考えなのでわ…失礼、用件が済んだのであれば退席させていただきます。すぐにも準備に取りかかりたいので!


<ラビの場合>
あいつの欲しい物?
そうさなあ。
難しいかもな。
今のあいつは、ほとんど何ももってないから、何をあげても喜ぶと思うさ。
でもさ、かつてはうんざりするほどあらゆる物に囲まれて縛られて生きていて、だから何も欲しいモノはないんだと思うさ。
あいつは欲しいものは、ここには無いもの。
それは、きっと…どこにもなくて、でもどこにでもあるもの。
どこにでもあるのに、どこにもないもの、かな。
わかんねえ?
あはは、ごめんチャオジー。うまく説明してやれねえ。
ま、いいんじゃね?難しく考えるこたあないさ。
せいぜい楽しく盛り上げてやろうぜ、特別な日なんだからさ。


<アレン ウォーカーの場合>
ああ〜
師匠の借金がなければなあ。バイト探そうかな、本当に。
え?そりゃそうですよ。大切なことですからね!だからほんとに悩んでて。 もちろんお金じゃないし、モノでもないのはわかってます、でもいいアイデイアが思いつかなくて。どうしたら人を喜ばせてあげられるんでしょうね。
うーん。ボクなら美味しいもの食べること、だけど。おんなじ寄生型でも彼はそんなに食べ物に固執しない気がするし
え?自分が本当に幸せになる時はどんな時か想像してみろって?
本当の幸せ、かあ。そうだなあ、皆が笑っていること、かな。
彼に笑ってもらうにはどうしたらいいんだろう。
笑顔か…
何となく…わかってきた気が。
ありがとうクラウド元帥。 そうだ、もう一つ、お願いしてもいいですか?


<コムイリーの場合>
本当だよー。あの長官がケーキやいてくれるって?それも特大の奴をさ。まあそれをエサにこのパーティの許可とったようなもんだけどね。おまけにゲートの使用許可も出してくれた。この辺はヘブちゃんがうまーく掛け合ってくれてね。でも…リナリーは大丈夫?
そっか、長官もリンクも自作ケーキのサービングで忙しいだろうから、五月蝿いことは言わないだろうし、みーんな集まるんだし心配いらないか。そだね。
それにしても僕のリナリーは天才だ。方舟の中で誕生パーティだなんてナイスアイディア。食材運び込むのも楽だし、アジア支部の連中も来るし、ヘブラスカまで参加するとなると食堂はさすがに手狭だからね〜。ズウ爺さんの料理とジェリーの料理がいっぺんにごちそうになれるし
ご褒美にお兄ちゃんがギュウってしてあげ…だめ?
ウン。会場の飾り付けはそりゃ、見事にティエドール元帥達がこしらえてくれてねえ。花の温室の中みたいにきれいだった。
あと、アレン君がクラウド元帥とラウと一緒にサーカスの曲芸をみせてくれるって言ってた。マリは方舟の中のオルガンを演奏してくれるって。ちょっとしたパーティゲームなんかもラビが考えてるんだって…ちょっとこれはドキドキだけどね。
それぞれ素敵なプレゼントを用意してるみたいだし。
そうそう、神田もちゃんと参加してくれるらしいよ。珍しいねえ。
ボク?そりゃあビタミン添加したアクマの血も、飲むだけで馬鹿みたいに楽しくなる薬も、ミサイルもコムリンもちゃんと準備(ズガ!)
痛いよ、リナリー。どうして蹴るの?あああ、なんで縄でしばるの?
もおお〜〜。わかったって冗談だから、ね。じっとしてるよお。ぐすん。
まあ、とにかく。にぎやかな誕生パーティになるよ。
夜が楽しみだね。

クロウリ−が喜んでくれると、いいね。





-La multi ani!-09.12.1