作品補足2(反省部屋)新しい順 2009


+ Margine din lume (2009.12.30)

2009最後のタイニイ
本編はものすごく辛く苦しいところへ向かっているような予感が在ります、それでも、それでも明日を信じてほしいという気持ちで、そして自分もクロウリーさん達と一緒に来年に向かうのだという気持ちで書きました。どうか2010もがんばれますように(俺が)
この世界の果ての断崖はイギリスの北にあります。切り立った白い崖のその先には何もなく、強い汐風が吹いている。そんな場所にたつクロウリーさんには、本当はやはりマントが似合うとおもうんですけどねえ、コートなんだよね惜しいなあ。(未練がましい)


+ Bloom a de sezon (2009.1224)

ささやかながらクリスマス企画。
イメージは深紅の薔薇。クリムゾングローリ−です、今となっては古い品種ですが、これほど炎のように形よくビロードのように厚みのある深紅の薔薇は無いとおもうです。この寒さの中、我が家では、クリムゾンの血を引く真っ赤なミニ薔薇が咲き誇っています。その姿は社交界の華でもあったエリアーデのようで、愛おしいですよ。
ロンドンの新本部は、旧本部と違ってガーデンなんかが在りそうだし、薔薇園なども在ってもいいかもしれない、ともおもうのです、薔薇は昔から効能の高いハーブでもあるし、魔法(科学)には書かせない存在でもありますし。しかし、深紅の薔薇は19世紀にはまだ存在していないのですよね、クリムゾン系という真っ赤(むしろ黒を含んだ鮮血の色)の薔薇は20世紀に入るまで登場しないのは事実です、しかしここは仮想19世紀の科学の塔黒の教団ですし、そのぐらいの夢があってもいいなと思います、なにより、クロウリーさんが愛した女性には深紅の薔薇が似合うとおもうですよね。いや、ピンクも可愛いけどね。
クロス部隊は、構成も変わって違う活動をすることが多いけど、クロウリーさんにとっては最も安心のあるチームだろうなと思うのです、そしてアレイスタークロウリーをわかってくれる一番のメンバーはやはり彼らだろうとおもいます。薔薇と仲間と一緒にすごす二度目の聖夜が暖かく、最高でありますように。


+ La multi ani (2009.12.1)

エクソシストになって2回目のお誕生日はどうなったんでしょうか。やってもらえたんでしょうか。なんか贈り物とかもらえたんでしょうか、皆におめでとう!!とかいわれ、ぶっ倒れそうになるほど赤面して舞い上がったりできたんでしょうか。
でもなあ、最近の教団は中央の監視が強くて楽しいパーティとかは少なくなったんじゃなかろうか。ええいルベリエ長官とかも巻き込んでなんとかぶちかましたれ!というコンセプトのお誕生会(準備もよう)考えてみるとちゃんとパーティを書いていない。わあわあとにぎやかで楽しくてハッピーなパーティもようを描くのが難しそうだから逃げているわけでは、ええと、たぶん、きっと。…来年は書きます
に、してもいくつになったんでしょうか、彼。


+ Undeva (2009.11.29)

ものすごく素敵なネタを思いついて忘れないように書き留めたはずのメモ帳が夢の中で溶けていく時がありまして、なんとか失わないようにしっかりにぎりしめるのですが、やはり夢が覚めると手の中から失われているので、悲しくなることが在ります。方舟で手にしていた薔薇が目覚めれば失われているかのように。いやそれとこれを比べてはクロウリーさんに失礼ですけど
彼は今なお、夢に見ると思うし、今も泣きながら眠っていると思うし、目覚めては喪失感に切り刻まれていると思う、けど。それでも目覚めることを辞めないと思うし、そういう人だから愛おしいという気持ちもあるんですが…
夢から覚めるときのあの空虚感を文字に少しでものせられたらいいなあとおもってみたんですが、…なかなかうまくいきませんにょ〜。メモがこっちにのこってればなあ


+ Shout Scream Scary (2009.10.27)

ハロウィーン企画で書いたもの
クロウリーさんは『子供のときの楽しい思い出』というのに遠い生活を送っていたんだろうな、と勝手に思うわけで。もちろんお友達が居ないこともふくめ、ご両親は早くから居ないようだし、おじいさまは変わり者だし、城で寂しく暮らしてたんだろうし、クリスマスとか、年中行事もそんなにきっちりやらせてもらってないだろうな。そのせいで、幼い感じがするのかな、と思うのです。今からでも遅くないので、そういう経験に巻き込まれていただきたいなと思った次第です。吸血鬼風のでかい男が扮装をした子供たちの後ろを恥ずかしそうに歩いている姿が、書きたかっただけ、ではあるのですけど
本音を言えば最近のエクソシストの戦いはどうも軍隊的で楽しめません、もっと『任務』らしくお出かけしていって、合間にいろいろな人に出会い、いろいろな体験をしていろいろ悩んだり、決断したりしている人間らしいところも見たいので、そんな時間を切り取ってみたかんじです。


+ DovleceLanterne (2009.10.21)

この季節はなんだかわびしく思います、そんなおり、友人よりカボチャをたくさんいただきまして、あのカボチャ色に、なごまさせていただきました。そういやあ、ルーマニアでは何か美味しいカボチャの食べ方とか無いのだろうか、と思って調べたら、けっこうカボチャはいろんな種類があるようです。しかし食べ方はあまり変わったのは見当たらず、むしろ、スープとかマッシュとかが多いみたいですね。(もしこんな凝ったカボチャ料理が在るというのをご存知だったら教えてください!)で、そのなかにカボチャのベイクドというのがありました。ただ厚めに切り身をきって、暖炉の上にのせておくだけ。焼けたら、バターやサワークリームをつけて食べるらしいです。
もちろん教団のシェフ,ジェリーさんなら、莫大なレシピを記憶されているので、クロウリーさんも美味しいカボチャ料理をたらふく食べることが出来るようになったともうのですが、やるせない、わびしい生活の中で心穏やかに食べた、暖かいものって言うのは案外忘れられない『味』なのではなかろうかとおもうわけですね。
カボチャって言うのは結構ほったらかしでも成長して、思わぬ実りをつけることがあるので、クロウリーさんが意図的に育てていないけど、数年前に捨てたゴミ中の種が育って裏庭に生えてた、ぐらいのことが在ってもいいかなと思いました。


+ Applauding (2009.10.11)

レインコートを着て雨の中を歩いていると『パタパタ』という雨音が拍手のように思えてきて、拍手喝采のカーテンコールのようです。ふと戦地の泥地をゆくエクソシスト達がフードに顔を覆って歩いていくイメージが浮かびました。
雨の音は、きっとクロウリーさんにとっては、特別な記憶の糸口となる音だと思うです。あの夜は本当は満月なんですが、最後の時に降り注いでいたエリアーデの水泡の弾けは、冷たく、彼の体の一番奥にしみついてしまったように思うから。そしてアレン君にとって拍手喝采の音は実にここちよいものだとおもうのですが、雨の音がそう聞こえる時、それは数奇な運命に翻弄される自分の道化人形のような運命に対する見えない力のあざけりとも賞賛ともつかぬ拍手のようで。やはりこの二人にとっては雨は特別な音楽のように感じるのですね。そんな瞬間、自分の痛みではなくお互いの痛みを思うことが出来る二人を書いてみたいなと思いました。短いのをこころがけようとおもうのですが、まだまだ長いなあ


+ Matataki  (2009.9.23)

江戸で、アレン君と再会してから、ばたばたしてて、ちっとも再会を喜ぶ暇がないのが不満です(笑)
ノアの方舟の中で逃げ道を探す間に、手分けしてさがすとかでアレン君とクロウリーさん二人だけで邪魔されずに(おいおい)しみじみ喜べないものかなとおもったけど、原作じゃ、すぐさま崩壊が始まってそんな暇はちっともないのに気がついて、おもいきりほぞを噛みました。
ま、そんなわけで、それでも歓びを分かち合えたらいいなと思って、いっそほんの刹那…いや、もっと短い時間でもいい、瞬く間でいいから、その思いをアレン君に伝えさせてあげたくて、つい書いてしまいました。ほんと、又あえてよかった。


+ BioTidal (2009.9.18)

クロウリーさんとエリアーデの関係性によくにた男女が別の選択肢をとることが出来たら、ハッピーエンドにはなれるだろうか、と…もし、二人が〜〜だったら的な要素だけでもって考えていたお話です
狼男には幼少からかなりの思い入れが在るのですが、構想しているうちにそれが狼女の話になってしまったのは自分でも驚きました。うん、本当はクロウリーさんと同じようなかっちょいいポジションの狼男を書くべ〜とおもうっとったんですけど、なんでか、わかりません。ちょくちょくこういうしくじりをいたします。もう少し考えて描くようにしろよおまえ。
クロウリー城に居た頃のクロウリーさんは超えられん壁をたくさん持っていたけれど、そしてそれゆえ悲しい記憶は刻まれていったけれど。戦いの中でたくましくなった彼にとって壁はどのぐらい少なくなったのでしょうか。生きていることの苦しみの中で、それでも『生き続けていることの可能性』を見いだして前を向いていてくれればいいのだけれど。しかし同時にそれはどうあがいても、生きていない者(壊してしまった者)を取り戻すことの出来ない苦悔と裏腹ではあるのですよね。『生きていれば超えられぬ壁などあるものか』というラスト近くの台詞は、今の彼の心境で在ってほしいと思い、迷ったあげく,書き込みました。が、やたら長くなりすぎました、誠にすみません。しばらく長いのは辞めます


+ Vernalequinox (2009.7.7)

本当の本当にたわいもない話をかきたかったのと、クロウリーさんを間にはさんで、ラビとアレン君がちょこっとつばぜり合いをしている様を書きたかったのですね。目指せ皆に愛される男爵。
アレイスタークロウリー三世さんは28歳にもかかわらず、ティーンズに弟分というか、おこちゃま扱いされているとこがなんとも面白いとおもうんですが、でも本人は大人の気分で(そうじゃなく大人なんだけど)彼らの面倒を見なければとおもっていたりもするので、その辺のずれた感じが彼のチャーミングさを引き立てるとか、思ったりするのです、はい。だからそういうたわいもないお話もいいジャン!たまに(開き直り)
うちっとこは、いわゆるカップリングとかは意識してないんだけど、うっかりやってもいかに薄味でつまんねえかという雄弁な証拠になっちまったなと、ひとしきりがっかりした作品ではあります。いいんだ、クロウリーさんが幸せなら俺はとにかくしあわせ。


+ Aether (2009.7.2)

エリアーデがエリアーデになる前。どんな人がどのような状況で魔導式のあのボディに捕まってしまったのか、ふと想像したりする。彼女の皮となった女性とその女性に呼び戻されてとらわれてしまった魂。はたしてそこにはどのような愛があり、どのような感情があったのか、そして、彼女の皮になった女性は、本来どのような暮らしをしていたのか
彼女(達)は確実に当たり前の人生を歩んでいて、どこかに存在していたという事実が、どこかに残っていても不思議は無い。けれどもそれをクロウリーさんに伝えることに何の意味も無いのかもしれないともおもう。エリアーデのようであってエリアーデではない存在でもあるし。伝えることは意味があるどころか、残酷なひどい仕打ちなのかもしれない。
もし、それを見つけてしまったら…伝えるべきか、しまっておくべきか?という疑問をぐるぐる考えてしまうことがあるのですね。知らなければいいことはたくさんある。
エリアーデがアクマだったことも、お互いにどうしようもない衝動にかられて殺したいと思っていたことも。
でも知っていればよかったことも、在るかもしれない。お互いに愛し合っていたのかもしれないこと。そして知らなければ先に進めないことも、知らないからこそ先に進めることも、ある。
ただひたすらぐるぐるする、答えの出ない定義を見つけてしまったような気分で…ラストは結局少しにげてしまいました(反省)


+ Lotusa efiko (2009.6.22)

神田の見ている世界が、蓮華に埋もれていると知った時、一番最初に想像したビジュアルは、方舟で蓮の花にうずもれて麗しいほどにクロウリーさんが倒れているイメージ(笑)すみません、神田ファンにとってはとても痛々しい事実でもあるのに。
神田モノローグはかなり書きやすい(大それた発言)いや、実は普段の自分の口語にとても近いので、口述筆記しやすいというか…今までで一番素早く書いた作品だと思います。たぶん3分かかってない事に自分でおどろきました。タイトル=ロータスエフェクトというのは、蓮の葉がどんなに露をのせても濡れる事が無いという意味です。自分の信念を貫いて誰にも染まらず、でも拒絶せずに実はしっかり受け止めて居るところをおもうと、神田にはやはり蓮華はふさわしいように思います。鮮やかに咲いて、たった3日でためらうことなく見事に散るという生き方も。


+ ROSERAIN 09 (2009.6.15)

おかげさまでサイトもようやく一周年を迎えました。派手なコンテンツがいっさいなくて、堅くて、かいてあるのは拙作駄文!!にもかかわらずクロウリー好きな優しい人々がたくさん来てくださって本当に本当に感謝です。
ROSERAIN−言葉通り、薔薇の雨。エリアーデが壊れた時に降り注いだ雨のイメージでサイトの名前を付けたけれど。偶然にもそれは6月にさああっと軽やかな音を立ててふる優しく暖かい初夏の雨の事をさすんだそう。おお!
そういえば一番最初に書いた作品も薔薇がモチーフで雨がふってったな。というわけで、サイト名でイメージした文章をかいてみました。クロウリーさんがどん底からたって、歩いて、顔を上げて、世界を見て、そして新しい自分の理由を見つけた瞬間!がかけたらいいなあ、と思いつつ、見事に玉砕してますが(ごめんなさい)
来年も同じタイトルと雨のイメージで、違う話を描けるといいなと思います。
どうか来年もよろしくおねがいします。


+ Graue Landschaft (2009.6.9)

怪盗G編の最後にアレン君がマナの事をじつは誰にも話していないというのがわかってショックだった。
クロウリーさんに話してくれたらいいのに。というか、話せばきっとお互いのためになるだろうに!とか思って、ちょっとくやしかった。彼にだけは話してほしいとおもうのはクロウリー贔屓すぎるでしょうか。
ところで先だって軽井沢に行き、ものすごくふるい洋館のホテルにお邪魔しました。任務先のヨーロッパの古いホテルとか、教会の宿舎ってこんな感じだろうな、とおもい。クロウリーさんが目覚めるところを想像したりしてウキウキ。で、かいた文章。アレン君が話してくれなくてもきっとクロウリーさんは通じる何かを感じてくれるに違いないとか勝手におもって。いや、かいかぶりすぎかもしれないけど。


+ Dopodomani (2009.6.2)

この戦いが終わったら、その先はどうなるのだろう。もし、みんなが生きていられて、普通の生活に戻る事が可能だとしたら。黒の教団は、縮小するか中央に吸収されるかもしれないけれど、おそらく再び伯爵やノアが復活するかもしれない事を想定して、最低限の存在意義を与えられて存続されていくだろう。そう思えばエクソシストたちが希望しない限り、退団し、普通の生活に戻る事は、本当はないのかもしれない。
でも、もし、彼らが望めば、外の普通の暮らしをする権利はあるだろうし、それを望む者だってもちろんたくさん居るだろう。強制的に引き込まれたものや、やむを得ぬ事情で入った者達はとくに。
クロウリーさんはどうするだろうか、まず彼が生き延びる事が出来るのかどうかが心配だけど、それより平和な世界になった時に彼が何を理由に生きていくのかが、むしろ心配だったりする。
彼ら自身はどうおもうんだろうか。明日という言葉に何を思うんだろう。
とても心配で気になる事だったりします。まだ戦いはすんでいないのだけど。


+ Guardiano (2009.5.31)

いうまでもなくクロウリーさんはかっこいいですわ。でも江戸に向かうあたりからクロウリーさんはがぜん強くなり、カッコよくなっていく、と思う。とにかく、仲間を守る覚悟というのか。そういう姿勢がしっかり見えてくるのがこのへんだからなのかなあ。リナリーをお嬢さんとよび、ジェントルな扱いを頑として譲らず、自分の身を顧みないかのように仲間に心を配る。思えばそれはアレン君を失ってからの事のように思えるし、船で仲間を守りきれなかったときからのようにも思えるし。泣き虫で自分が傷つく事を恐れてばかりだった彼が、どの瞬間からそうなったのか、ちょっと探してみたいというのが、ここんところのテーマです。


+ Escutcheon of Pleiades  (2009.5.27)
7月の22日に皆既日食がある、というのを思いだしましてかいたもの。世間を知らずに大人になったクロウリーさんにはとても奇異な現象に見えるだろうなあ。でも、そこはクロウリーさんらしくロマンチックに表現するだろうなとおもい、かいてみた作品。
天空の時間の流れを思うと人の命の短さに鳥肌が立ちそうになるので、私は天体を見上げるのが好きではないのですが、次見られるのは何十年後だったっけ?とにかく1世紀に一度かに二度ぐらいしか起きないわけで、仮想19世紀の彼らだって、一生のうちに見られる可能性は一度ぐらい。ましていつまで生きられるのかわからない寄生型のクロウリーさんの命を思えばいよいよ切なくなります。
何も起きてはいませんが、現実主義者のラビから見ればクロウリーさんのはしゃぎっぷりは幼稚で、それで居て、かなりせつない風景に見えるのではないだろうかと思ったりします。


+ Escutcheon of Pleiades  (2009.5.24)
5月現在、まだクロウリーさんの新団服の形状がわからない。ああうう、実は最初のタイニイを書いた段階からこの件でなやんでいるのです。文章に書く時にここをごまかすのはとっても辛い。
私としてはクロウリーさんのマントがとても好きなのではずしてほしくないんだけど。今までのイラストの情報からいうと、これはそろそろあきらめたほうが良さそうな感じですよね。せ、せめてあのスポーンのようなざくざくの裾はキープされるといいなと思いながらかいた作品。
今回の団服はどうも軍隊っぽくて好きになれません。それに標的だといわれたローズクロスがとっても小さくて、なんだかコンセプトがぶれているような気もするし。まあ、いずれ新しいデザインになると思うんだけど、その前にちゃんとクロウリーさんのコス情報が知れるとよいなあと思います。クロウリーさんの自分の身の安全を顧みないような戦い方からするとどんなにジョニーが新調してくれても団服はざくざくになりそうなので、ちょっとその辺をネタにしてみました。


+ L'assassini gentilment (2009.5.18)
クロウリーさんと出会ってからのエリアーデの心には変化があるのだろうか?恋をしたい、という願望だけでなく、恋をして、人を好きになって、人を愛して、思いやって、その暖かさや、優しさに触れて、なんというか、心の中が暖かく柔らかく傷つきやすくなっていくあの感覚をほんの少しでも得たのだろうか。
エリアーデがたとえ悪生兵器という名の器物だとしても、経験値によって進化していく以上、外からの刺激に対して少しずつ何らかの変化を起こすモノである事は間違いないとおもうのです。恋と愛情という刺激によってクロウリーさんの(すべりがちな)ジェントルな感性にほだされる可能性は0%ではないと思うんです。
いかんせん原作の場面は最後の日と最初の日の回想しかないから、どうしてもその間の成り行きは想像だけになってしまって…書くときに絶望的な気持ちになるのです。でも出来れば、彼女の気持ちを、ゆっくりと変化するであろう恋心を、どうにかして表現できたらなあと思うんです…たいてい大失敗に終わり申し訳ないです。


+ Amrita (2009.5.15)
連載が再開して、ようやく会えたクロウリーさんは幸せそうだった!!たった3コマだけど。それがすべてです。
たんこぶつくって激しい訓練の中でののほほんとしているらしい彼を見たらちょっとうれしすぎて涙が出てきた。あの時も、あの時も、あの時だって…死ななくてよかったね、生きているってすごいことだよねクロウリーさん。とおもってちょっと書き記した。
ちなみにAmrita(アムリタ)というのは甘露のこと。日本ではかき氷に乗っかってるシロップの事も甘露というけど、本当は天空から、神様がふらせてくれる歓喜の露。神酒(ソーマ)の一種です。飲めば至高の歓びと命が体に行き渡るそうです。


+ Spiegel gegen einander (2009.5.13)
方舟でジャスデビに対峙した時のアレン君の表情がとても好きです。イノセンスを再生して、アクマも救い仲間を守る決意を新たにしたはずの彼が、仲間を置いて前に進まなくてはいけない。葛藤と痛みの解決策が『信じる』ということ。この状況で『信じる』事が容易な事ではないのは、お互いわかりながら。
そもそも私は一番最初に『信じる、信じている』と叫ぶクロウリーさんの純粋さに魅かれて今ここに居るのだと思うのです。
神田は仲間を怒らせるという…不器用にみえてなかなかうまいやりかたで、皆を先に進ませたなと思えるんだけど、クロウリーさんは(切迫した状況だと言う事もあるけれど)あまりにもまっすぐに気持ちをぶつけるから、仲間達には彼の体と決意に刻まれた傷と血が見えてしまうところが、辛く愛おしい。
そのクロウリーさんの最後の眼差し、その痛みを引き受けるようにアレン君も信じる事を決意する。信じろと叫ぶも者と信じなければと決意する者。クロウリーさんの気持ちを受け止めるアレンくん。私には二人の中で姿を映し合う心の中の一対の鏡を見るように思えます。ラビにはラビの感じ方、リナリーの感じ方も違うだろうと思うので、それはまた、この文章と違う形でかいてみたいなと思います。


+ Il contratto del rubino (2009.5.12)
エリアーデの気持ちを文章に研ぎ出すのは難しい。書き記すとぜんぜんだめで哀しくなってしまう。
エリアーデにとってクロウリーさんの決めては、本当になんだったんだろうかな、といつも思うんですよね。)
何が、彼女をそう、させたのか。が、私にはうまく掴めないのです。恋は思い込みだという人がいるけど、エリりんの気持ちはそれとは思いたくない。男と女の妙だなんていわないでよ。エリアーデとクロウリーさんの絆は、私にとって宝石のように美しくも妖しくきれいな輝きにおもえるんですよ。)
ああくやしいな。エリアーデ教えてよ。彼のどこがいいの!?でも私の中のエリアーデは不機嫌そうに呟くだけなのです。
「そんなの、私にもわかんないわよ」
それがわかったら、私だって、わかるのになあ。クロウリーさんじゃなきゃいけない理由が。


+ Moonlight ramble (2009.5.10)
リナリーはクロウリーさんが世界に出てきて最初に見た女の子。最初に握手した女の子、最初に守ろうと思った女の子。最初に抱きかかえた女の子。です。
だから、きっと女の子というもの(女性、という意味ではなく)は、こういうものだと思っているところがあると思う。歌ではないけれど女のコは砂糖菓子で出来ている…みたいな、そして、ただ、か弱いだけの存在ではない事も、すべてリナリーから基盤にイメージしていると思う。
彼女がエリアーデとは全く違うイメージの外観をもっている事も、クロウリーさんには、良かったと思う。なんというかクロウリーさんの中にある種の女性像というもんが培われる要因としては。
一方で、無理矢理お兄ちゃんコンプレックスなところがあったりするリナリーはにとって、クロウリーさんはコムイとほぼ同じ背丈で、年齢もおなじころ。で、性格はというと、いつもはとても頼りないが、肝心な時は強くて沈着で…と。なんというかコムイ兄さんとは似ていないようなよく似たものだったりしないだろうか。
けれど、殿方にだっこされる(しかもお姫様だっこ含む)とか、守る!とあからさまにいわれたり、そういう女性扱いされるのは初経験じゃないかなと思う。そう扱われる事で、相手が紳士(つまり男)である事を意識する事は…ないのだろうか。
おそらくこの二人は他とは違う意味でのシンパシイを持ち合っているんじゃないかなと思ったりするのです。いや、それは恋愛感覚とはじぇんじぇん違うように思いつつ、とてもフレッシュで画期的なボーイミーツガールなんじゃないかとも思えたりする。
兄弟愛、家族愛に限りなく近いもの。リナリーのいうところの世界の中にある家族経の愛の中でもひときわ空気のように何気なく自然で、でも、力強くてドキドキするもののようにも思うのです。彼らが心静かに、語り合う事があったらどのような共鳴があるのか、ちょっと興味があったりするのです。


+ brillante stanza (2009.4.25)
どうしてエリアーデが、お城にやってきて、そしてすむ事になったのかをクロウリーさんがどういう風に納得したのか、そのいきさつはあれこれ想像するとしても、少なくとも『彼女は逃げずに、ここにいてくれる…らしい、ものすごく嬉しい!!!』とクロウリーさんが舞い上がった瞬間があったと想うのです。最高に幸せだっただろうなあ
『じゃあ、急ごしらえの客間じゃなくてお部屋を用意してあげよう。へんてこりんな置き物とか目につかないような、きれいで暖かくて明るい、彼女に相応しい部屋を用意しなければ』
で、実はそう言う部屋が一つあったらいいなとおもうのです。それはお祖父様の奥様(つまりおばあさま)とか、あるいはクロウリーさんのお母さんが使っていたお部屋だったらいいな。そこだけは、お祖父様も大切にドアの鍵をかけてそっとそのままにしていた、とかだったらいいな。そしてクロウリーさんは、その事実を知らないけれど、子供の頃に入った事があって、何度なく肌で暖かさをかんじていて、無意識にエリアーデにその部屋を使ってほしいと想っていたらいいなああ。
なんてちょっと空回りつつ書いちゃいました。裏事情、わかりにくかったかも、すみませんです。


+ Elevenses (2009.4.19)
アレン君の14番目化が日に日に恐くなってきて、考えてみればノアのことを肌で察知できるクロウリーさんにとって、本当に辛いことのはずで。アレン君の14番目化を一番最初に察知してしまうかも知れない悲しさに、涙が出ます。自分に手を差し伸べてくれた大好きな人を、また殺したいという衝動を感じる事になるのだから。その感覚を押さえる苦しみを嫌でも味わわなければならないし、それによってエリアーデを思い出さずにはいられないし…。
ここから先のことはまだ分からないけれど、今だけは穏やかな時間を過ごしてほしくてかきました。
イギリスでは午後のお茶の時間の他に11時のお茶というのがあります。お昼の前に、軽いサンドイッチやビスケットなどで楽しむそうです。


+ Jeu du loup(2009.4.9〜16)

御存じの通り、コムビタンD事件(本部壊滅事件)の収拾はアジア支部バク支部長がおこなったのだけど、文章の一言ふたことでおわってて『ええええ?』みないな
それはそれで、しあわせなエピソードだったけど、もっと食べたかった。喰い足りねえ!ので書いてみた。
お断りする間でもなく全く空想の産物、原作になんの根も葉もない仮想の物語となってます。本当はアニメとかでさあ。ここちゃんと補完ししてほしいですよねえ。できれば、OVAで!!!大活躍する感染源様、みたいいいみたいいい。
感染源様に追い回されるバクちゃんも見たいです。実はバクさんが結構気に入ってるんすよね。


+ Un sacrificio (2009.4.11)

上のUn sacrificioを書いている時にちょっとゆきずまったので、逃避というか気分転換のために書きました(すみません)かっこいい発様が、私の目標の一つなのです。傷付いても傷付いても不敵に笑ったりするクロウリーさんを書きたかった、んだけど、なんだか懺悔のようなしめった愛の告白になてしまた…。
クロウリーさんにとって神の僕である事なんかどうでもよくて、そう言う意味ではむしろエリアーデこそが神、我が主だったらいいなとおもったのです。ええ。趣味的ですみません。


+ Wagtail (2009 4.4)

クロウリーさんが寝ている間、ちゃあんと髪の毛がのびてまして、それをリナリーの髪ののびた感じとあわせて予想すると大体季節のうつろいとあってる事とか、当たり前のようでなかなか無いっすよね、リアルな時間の経過ってさ、星野せんせの女性らしい感覚に感動したりするですよ。私はちょっと長くなっちったクロウリーさんの髪がすきなんですが、次のターンにはもうさっぱりきれいに整ってて残念無念。紳士の身だしなみであるから、さっぱりしないとま、仕方ないであるなあ。誰に切ってもらったのか、せめて想像して慰もうという魂胆です。
あと、前回辛い作品を書いてしまってサイトに遊びにきて下さる若人に『辛くて最後まで読めなかった』といわれ、ちょと反省。そのぶん、せめて和んでもらえるといいんだけど…。私も幸せなクロウリーさんを書いている方が幸せだったりするので。


+ Der Sarg des radiolarian (2009.3.29)

D-Graymanには、人の『死』というものが大きく関わってくる。いい意味でも悪い意味でもそれはとても辛くて我々の生きる日常より惨く、さけて通る事のできない事項であり、登場人物だけではなく、読んでいる私達の心にものしかかってくる。自分がこの作品に真摯に向き合うためにどうしても書かなければいけないと暖めていた文章の一つ。そこにはカッコよさはひとかけらもない、栄光も何もない。むごたらしく惨めで、救いようがない。ただ乗りこえ、生きていく事にしか見出せる光りはない。そこがこのD.Gray-manという作品の凄さでも在るなあと想う。
これから先も私はクロウリーさんが受け止めていく『死』を逃げずに見守っていきたいと想う。せめて彼等と同じものを見、ともに真っ向から受け止め、痛み、そして涙を流したい、と願う。答えも解決策も、もしかしたらひとかけらの希望もそこには存在しないのかもしれないけれど。


+ Chalcedony Tang (2009.3.25)

なんとなく発動様に似合わない可愛い仕種をしてほしいと想い、考えた挙げ句に、甘いキャンディをがりがりと噛んでほしいと、書いたもの。うーん、発動中にモノを食べる事にかんして、クロウリーさんが、どういうスタンスなのか、ちょっと分からないけど、食べられないはずはない、と想う。牙でがりがりと面倒臭そうに食べて欲しいです。そしてそのアメ玉になりたい(ばか)


+ Il sole ed una talpa (2009.3.10)

子供のころに、畑の上でひからびて死んでいるもぐらを見た事が在りました。祖父がいうにはもぐらはお日さまがすきで、時々つちの上に出てきてしまい、穴に戻るみちを忘れて焼けて死んでしまうのだという事です。
本当かどうかは知りませんが、光に憧れて自分のすまう世界さえ見失う姿は本当になんだか一途な気がします。
同じような物語がイソップ物語に入っているらしい友達に教わり、モグラと太陽のことを思い出しました。エリアーデを光のように恋い、まさに焦がれ死ぬほどの思い抱くクロウリーさんは太陽を見つめるもぐらのように目を細め、いつも遠くから、ひたすらため息をついているだろうとおもうのです。


+ Winter Crimson(2009.3.3)

 イラストのクロウリーさんが薔薇を愛でている図ってこの頃目立ちます。なぜ薔薇なのだろうかと、いうのがはじまりで。クロウリーさんのイメージは吸血鬼だから薔薇。といってしまうのは簡単だけれど、城には薔薇ではなく食人花が栄えていたし、薔薇を育てていたとしても、原作ではそれは全く描かれていない。彼と薔薇の関係が描かれているのは、第105話ルージュの舞台の扉絵が最初と思うんですが(間違いでなければ)。そして方舟の中でエリアーデが渡してくれた薔薇…←まあ、このへんが核心だろうけど…それでも、なぜ『薔薇』なのか。
エリアーデが薔薇のイメージと重なる。というのはむろん良く分かるけれど。根拠のない『イメージ』ではなく、彼が薔薇を愛でる確固たるよりどころが欲しかったのです、へそ曲がりな私には。
なんで薔薇なのか。そして、なんで赤い色がブラッドではなくカーマインでもなく、クリムゾンなのか。勝手に想像して、勝手に発見して、勝手に納得しただけのことですが、エリアーデの瞳はたしかにクリムゾン 薔薇の赤 なんだと思います。 そしてクロウリーさんの想いからすれば、社交界のワインの赤(カーマイン)より、殺戮衝動の血まみれの赤(ブラッド)より、ひたむきに育てられ捧げられた薔薇の赤(クリムゾン)が、たしかに彼女には相応しいのかもしれないと、あらためてしみじみ思い直しました。
まあ、ラビならどんな薔薇を選んだとしても結論として彼女に結び付けて詭弁を使ってうまい事丸め込んでやるんだとおもうんですけどね。
>クリムゾン系の薔薇の祖先は以前モチーフにしたダマスクです。ルーマニアの谷あいに、たくさん育てられて、きっとクロウリー城の周りでもたくさん咲いています。クリムゾンはその香りを受け継ぎ、懐かしい香りがするはずです。


+ Luftschiff (2009.2.17〜27)
種を明かせば、謎だらけのかの羽を使いたくて。そして単純に大冒険にしたかったのです。みんなを抱えて大きな羽を広げる彼はさぞかしかっこいいはず。しかしいまだ『飛べる』のかどうか分からないので、取りあえずお茶を濁すような形でもいいから出してみたお話。これから先、雄々しく羽ばたくクロウリーさんを夢みつつ。
かっこいいクロウリーさん@発動中を目指しているわけですが、なかなか難しいんです。ああ。
そもそも彼は高いところから落ちるぐらいは平気だってことは江戸いきの戦いで十分わかってます。じゃあ、どのぐらいの高さが大丈夫でどのくらいがヤバイのだろう。大雑把に考えて、低い雲(層積雲)が垂れ込む高さは300m〜1500mぐらい。ラビの打力や、彼には見えるが、人の目には見えない距離にアクマが浮いている事などを考慮するとあのときは1000m前後がいいところだろう(どんぶりです)。それ以上まで高い場所にあげる事ができれば危機感が在るかなと。まあ、あまり苦しい設定にならないだろうと考えた末に、暴走する飛行船から飛び下りるというありえない状況になりました。高いところが平気なメンバーを除外したり、組み合わせたり、といろいろと矛盾しないように補正した結果のこの長さ。猛烈に反省。思い付いた設定に振り回されちゃいけませんよね
でも、楽しく書けました。楽しくよんでいただけると…いいんですけど…(あはは)
ちなみにブロッケン山を抱えるこの山脈は実在します。最高標高が3000mをこえるドイツ屈指の山脈。
また19世紀には実際に飛行船の定期便が運行しておりました。スチームパンクな仮想19世紀には、もっと盛んだったと想像します


+ 11th Gadget (2009.2.11)
城にいたころに、クロウリーさんが壊したアクマは9体。そして10番めがエリアーデだった。
エリアーデを吸い尽くしてもなおらなかった右手。それ以外の自分のからだがエリアーデの血で回復し、彼女のすべてをむさぼって今の体を取り戻したクロウリーさんにとって、11番目のアクマの血を吸う事はどんな気持ちだったのだろう。エリアーデ以外を取り込む事に対してジレンマはなかったのか。
しかし同時にそれは、彼女を壊した理由の最初の証明行為でもあり…。いずれ乗り越えなくてはいけない最初の一歩でもあり。
原作では右手の回復についてなんの情報もない。
>これがクロウリーさんの気持ちを少しでも捕らえているのかどうか、震えつつ、おののきつつ。彼が前に進むためにほんの少しだけ、ゆめみつつ。
つまり無謀にも書いてみました、深く頭を垂れます。


+ Player Piano (2009.2.1)

坂本龍一氏が自動ピアノと連弾をされていた時に思い付いたお話。坂本さんの向い合せに置かれた無人のグランドグランドピアノの前にスポットライトがあたって、まるでそこに美しいレディが立っているかのように思えた。日本人は、機械がまさに機械的な動作を行っているときになにか擬人的な『心の存在』を感じる遺伝子を持っている、のだそうだ。擬人化というのか、見立てというべきか、優しい魂が引き起こす空想力と誇りたい気持ちになったりもするのですが。
エリアーデは社交界の華だった。ならば、彼女の足跡が、うわさが、どこかでのこっていてもおかしくはないと思うのです。彼女に密かに憧れ、彼女を記憶して、密かであったが故に生き長らえている人物があってもおかしくないとおもう。そこにはただただ美しいセピアの写真のように、エリアーデの面影を焼きつけた情景が残っていると思うのです。もし、クロウリーさんがエリアーデの記憶に遭遇するとしたら、こんなふうに静かに、やさしい、ほんの少し切ない情景であってほしいと、思ったりします。


+ DOLCIUMI ROSSO (2009.2.9)

バレンタインデーの企画に何を書こうかと思っていた矢先に BLACK CACAOのコトラさんの所でちょめ助→クロウリーなSS(作品になさるときの構想的なモノだそうです)を拝見して『オオ!ちょめ助かわいい』とおもったとたんに書いてたもの。安直な私でまことにすみません。
バレンタインのプレゼントは、クロウリーさんとしてはエリアーデにもらうのが一番 嬉しいよな?とおもったけど
自分では、どう計算してもクロウリーさんとエリアーデがともに過ごした時間は半年ほどにしかに及ばないのです。ちくしょお。こういう時自分にかけた原作準拠縛りが恨めしい。で、結局バレンタインデー頃にエリアーデがクロウリー城にいたというセッティングが出来なくて、今回はちょめにおくってもらおうと思いました(アクマのよしみでというわけではありませんが…)
もちろん、他の誰からバレンタインデーを祝ってもクロウリーさんは心の底から嬉しいとおもうのだけど、クロウリーさんが黒の教団に入ってまだ1年ちょい。ちょうどバレンタイン時期はまだクロス捜索中で、かなりハードな季節なので、多少ロマンチックに難はあっても栄養補給をしていただきたかったのです。滋養強壮精力増大、元気がなにより(色っぽくないなあ)♪

「血が吸いたい。アクマを破壊したい」という欲望と「仲間を守りたい。大切な者を傷つけたくない」というクロウリーさんの葛藤は、吸血鬼モノでも一番魅力的な禁欲的な要素でもありとてもピュアな『セクシャリティ』だと思います。これ以上に彼の存在を色っぽくしてどうする、とおもいつつ、つい趣味で…。
クロウリーさんにはいつも幸せになってほしいのに!
反省してます。来年はもっと甘いヤツ目指します


+ altra volta 2009.1.20)

コミックスを読み返していると、あーここらへんもっといろんなエピソードがあるんだろうなあ。バカヤロウ、クロウリーさんをだせ。カメラをこっちに戻せ!!と思う事が多々在ります。で、仕方ないから、そこを想像して膨らませるのが悪い癖。
ティキのことは分かったから、汽車のはなしにもどしてよう!というわけで、書いた話。アニメではもちろん散々な目にあったクロウリーさんがこれでもかこれでもか、おしげもなくパンツ一丁になるわけだけど。原作ぞいな穏やかな話にしたかったのです。
おまけにクロウリーさんは外で迎えるはじめての夜なはずだから、心配だったし、アレンくんがおちつくまででも守ってくれる意志を高めてくれたらなおいいなあ、と思い、そんなエピソードにしてみました。
人間は守る者ができると強くなるっていいます。
なんとなく、アレンくんがアクマより仲間が大切だって思うようになってしまうのはこのころじゃないのかなあ、と思ったりします。


+ iadul(2009.1.7〜13)

試みとして連載形式をとってみようと思ったわけですが、全部書いてから小出しにすれば良かったと反省。毎日、次が書けるのか、無事おわれるのか自分で自分を追い詰めてしまって厳しかったです。
引っ越しの話は、夏ごろからずうっとあたためていて、本当はもっといろいろな場所を巡ってだらだらのんびりと長い話にしようとおもったのですが、そんなこんなで5回が限界でした、精神衛生上。
原作の大きなテーマのひとつには『悲しみを乗りこえて、前を向いて強く生きろ』というのがあると思うのです。
アクマは、大切な人を失った悲しみに負けた人間を利用して作られるわけで。そういった状況はいくつもいくつも提示されます。そしてその悲しみから逃れる方法として『死んだ人を蘇らせる』という甘言を伯爵は呈示する。
常に。
それを乗りこえて、強く生きていくアレンウォーカーがここにあり、彼等の仲間も、同様に乗りこえる事を自ら選びとっていくわけです。
ノアがあらわれてからもこのテーマは姿をかえつつ見えかくれしています。
思った事が実現できるジャスデビや、夢を自在に操れるロードも形が違うけれど、伯爵の甘い罠を実現する能力だと、言えると思います。
そうして一番『死者の悲しみの罠』にかかりやすそうな位置に立っているのが
われらがクロウリーさんかもしれません。彼が望もうが望まなかろうが。
伯爵サイドがもっとも弄びやすい過去を、彼は持っているわけだから。
詳しくない私ですが、(どういう形であれ)復活したエリアーデとクロウリーさんが再会するという二次作品は、結構多く存在するのだろうと想像します。実際、手許に一つ持っていて、あまりに痛々しく悲しく純粋な、物語でした。
『この世界』において、エリアーデを蘇らせる方法はおそらくいくらでもあるに違いないのです。そしてそれらを受け入れる事は全て禁忌と敗北を意味するのだと思います。
もし、エリアーデが復活して、彼と再会したら…
それがほんの少しでも邪悪な思惑のもとにおこった事であれば、クロウリーさんは、怒りと悲しみしかあらわさないだろうし、どんなにエリアーデが本物らしくても拒絶するだろうと思います。彼にとって、それは不可侵の愛だからこそ。
けれども、それでもクロウリーさんにエリアーデをあわせてあげたいと思う事があります。純粋に。無条件に。
もし、なんの思惑もないところで、エリアーデが復活したら、彼は受け入れるのだろうか。という誘惑に勝てませんでした。
以前にもいいましたが、ときどき文字の中の人物に判断をゆだねることがあります。エピローグはかんがえていたけれど、エリアーデを前にしたクロウリーさんが、どう出るのか、自分で分かりませんでした。
なにもかも引き裂いて消してしまうだろうか。あるいは溺れてしまうのだろうか。拒絶するだろうか、陶酔するのだろうか。¥本当のところ粉砕するかも、とおもってましたが彼はそうしませんでした。
結局、そのどちらでもない答えをクロウリーさんからいただきました。彼はただ、静かに、しっかりと受け止めて、傷がつかないようにそっとしまいこみました。
書いているクセに驚いたのは事実なんですよー(すみません)そう言う事は本当に時々在ります。

おかげで、彼にとってエリアーデは誰も触れてはいけない思い出、などではなく、今現在も大切に抱きしめて守り育てている愛なんだ、と再確認できたように思います。
だからこそ、彼は仲間のところにもどっていけるのだという事も。