いくつもの街角をぬけ、北へ進む。
あなたは何かを探しているはずだが、それがなんだったか思い出せない。
ふいに町並みが開けたかと思うと、ごつい格子柵に囲まれた城の裏門に出た。
「ありゃ、変なところにでちまったぜ、アミル」
年老いた門番がこちらを見ている。
目があってしまったあなたはごまかすように愛想笑いをした。
門番は妙な顔でこちらを観察していたが、何かに気が付いた様子でこちらに近付いてきた。
「そこの者もしや…聞きたいことがある!其所に居れ!」
錫犬が後ずさりした。
「やべ!なんかわからんけど、にげようアミル!」
「うん」
あなたは大慌てで南に向かった。

南へ